
前日夜からの大雨で中止かと思ったのですが,一部コースを変更しての決行。標高差の大きい岩尾と増毛山道本線の間はカットして,循環林道南交点と称している標高587メートル地点から標高約650メートルの避難小屋までの約8kmを歩きました。定員20名のところ参加者はなんと5名のみ。起点,終点と集合場所までの間は,増毛山道の会の方がぬかるんだ林道をマイカーで輸送して下さり,大変恐縮でした。しかしそれだけに,密なお話も聞けました。
増毛山道は雄冬岬の難所を避けるために,標高1000メートルを超える稜線沿いを行く壮大な山道です。
ただ,稜線のやや東に道がついているため,風の影響を受けづらく,大雨,強風の天気予報であったものの,安全に歩くことができました。さすがは生活道路です。
笹に覆われがちな箇所が多く,毎年会の方が5回に分けて全線の笹刈を行っているそうです。

増毛山道の桃源郷と呼ばれる初代の武好駅逓跡。本州に行くと,こういう山奥に人の営みのあとが感じられる場所はよくありますが,北海道にはなかなかなく貴重なものだと思いました。

6月29日には札幌の北大総合博物館で北海道遺産選定記念「増毛山道と濃昼山道」講演会があり,これにも参加しました。山道の復興に携わってきた人たちも高齢化が進み,道の維持やイベントの開催が大変になってきているとのことです。
そういう大変な状況の中でせっかく開催されているイベントの参加者が少ないのは寂しいことで,今年はこのあとまだ6回のトレッキングが予定されているので,関心のある方は参加されてみてはいかがでしょうか。