
おなじみ士別市の大友種苗園。「うちのお客さんは1月に種をまく人が多いんです」とおっしゃっていましたが、いま時期種を播く人はやはりそれなりに熱心な人たちですので、種屋さんに行くといろいろなお話をしてくださいます。

道外の種屋さんもだいぶん行きましたが、野菜の種を数多く置いている店はあっても、花の種を北海道の種屋さんほど置いてある店をまだ見たことがありません。種屋さん曰く、北海道は種から花を育てる人が多いのではとのこと。種から花を育てられるというのは、生活の豊かさの一つの指標のようなものですから、大事にしたいことです。
しかし、昨年あたりから大手の種苗業者が絵袋(アマチュア向け小袋)を大幅に廃止しているそうです。
写真右上のアゲラタム・ブルーハワイも絵袋が廃止とのこと。アゲラタム・ブルーハワイといえば、北海道の庭の定番中の定番です。こちらの種屋さんでは、いろいろ新品種が出ても何十年と扱ってきたこの品種がいちばんよいからと業務用を小分けにして販売を続けるとのことですが、一般の店頭から消えるのは深刻な事態です。

ベゴニアも単色の絵袋はほとんどなくなったようですが、旭川近辺ではまだ個人の需要もあるようで、大き目の種苗店では業務用を小分けして色別に単色で売っています。
ベゴニアの種もかつては写真にあるような斑入りのセンパフローレンス・カラークイーンなど、美しい品種が数多く小売りされていました。種はまだ残っているのですが、25年前のものなのでまず発芽しないでしょう。
種を守るためには、まず種から育てる人が増えること。ベゴニアは種から育てる花の中でも醍醐味を味わえますので、これから始めてみませんか。