
舞台装置や演出は素朴なもので,メッセージだけで迫ってくるという感じの劇でした。
私も,「昨日,悲別で」のドラマをリアルタイムで見た世代ではないので,わからない部分も多々あったと思いますが,上砂川や歌志内は炭鉱が現役だった時代から身近な存在でしたので,いろいろ思うところがありました。
ただ,ひとつとても嘘くさく感じたのは,盆踊りのシーンです。これは,「今日,悲別で」からあったらしいのですが,振り付けが炭坑節なのです。上砂川や歌志内はいまでも盆踊りだけは道内でも,1,2を争うくらいに盛んなところで,北海道の炭鉱独特のベッチョ踊りの振り付けが継承されています。

http://onitoge.sakura.ne.jp/sblo_files/onitoge/image/20100813214430.MP4
(動画は約20MBあり重たいです)
このベッチョ踊りは躍動的で舞台映えもすると思うのですが,せっかく今も残っている炭鉱で栄えた面影が無視されて,九州の炭坑節に置き換えられるのはやはりとっても違和感があります。

帰りは歓寒村に寄ってきました。6年ぶりでしたが,2年前に寒々村から名称を変更し,新富良野プリンスホテルの近くに場所を移しています。開催内容も,子供の遊び場がメインになっているようでした。
一昔前はスキーをやらないと学校でも職場でも仲間外れにされたのが,いまではスキーをやるなんて奇特な人と言われるのですから,時代は一気に変わるものです。JR北海道でも今シーズンはついにスキー列車が全廃になりました。スキー場はかなり厳しそうです。

そんな中で,ニングルテラスも今後どうなるのか気になりますが,手すりの柱には手の凝った雪だるまが置かれて,温かい気持ちにさせてくれました。