いつか時間ができたら,川湯温泉を訪れるためだけに汽車に乗って出かけたい,と思いつつ何年もたってしまいましたが,ついに実現しました。
昨日のオホーツク1号で旭川を発車。乗り換えの釧網線は斜里止まりなので北浜で途中下車して昼食をとりました。先を急ぐときには不便なダイヤも,先を急がなければ実によくできたダイヤです。

北浜駅は学生のとき以来,何度も訪れたことがありますが,食事は初めてです。海とホームが見えるこの場所でこの店の料理を味わうのに,まだまだ私は人生の経験が足りないという気がしていましたが,この年になり,ようやくここで食事をしてみたいという気持ちになりました。

店内には客車の座席が並んでおり,ほたてカレーは大変おいしいものでした。

夕刻,旭川から8時間ほどかけて川湯温泉到着。2年ぶりですが,お土産屋さんは元気に営業していました。私も,全国各地の温泉地のお土産屋さんはかなり見て回ったつもりですが,川湯温泉のお土産屋さんのレベルは圧倒的に高いです。
ただ,木工芸品などは,いわゆるお土産品ではなく,「本物」を売っているのですが,店に入るなり「安くするよ」を連発されるのにはまいります。どうしてそんなに安くするのかと尋ねると,「阿寒湖などはお客さんが何倍もたくさん来るから高くても売れる。うちはお客さんが少ないから安くしないと売れない」
とのこと。それだと疲弊するばかりだと思います。まがい物ではない本物を売っているのですから,もっと自信を持った売り方をしたほうが良いのではと思います。

木彫りのふくろうなどたくさんあっても困るので何を買おうかと思っていたところ,いい茶筒がありました。エンジュ,イチイ,埋もれ木などいろいろな銘木で作った茶筒が店頭に何十本と並んでいて圧巻でした。中蓋まで1本の木をくり抜いて作った茶筒です。木は地元のものだそうです。いまは木彫りをしようにも,木が手に入りませんが,川湯のお土産さんは銘木を調達するルートを持っているらしく,原木を彫師さんに提供して彫ってもらうという形をとっているので安くできるという事情はあるようです。

夜はあっさりしたものを食べたかったのですが,「当店自慢」の文字につられて,三三五五という店で「どでかザンギ定食」を注文。量は多いですが後味のすっきりしたザンギでした。川湯温泉も探してみれば,けっこういい食事屋さんがあるものです。

宿は川湯ホテルプラザ改め欣喜湯。ここに宿泊するのは3回目です。川湯温泉はどこの宿でも温泉は間違いなく良いのですが,ここの宿が最も,お湯と真面目に向き合っている気がします。
posted by onitoge at 22:36|
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