2011年04月27日

ヒヤシンス

最近寒い日が続いています。今日は昼間ににわか雨があって,苗のいくつかがダメージを受けてしまいました。
ですが庭ではいくつかの花が咲き始めています。
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ヒヤシンスは一昨年から植えっぱなしですが,良く咲いてくれました。チューリップもつぼみが色づいてきました。
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2年前の5月に種を蒔いたプリムラ・ポリアンサ。花色が鮮やかすぎるきらいがありますが,今の時期であればこの色も悪くないと思います。北海道では,パンジー,デージー,プリムラが,代表的な春花壇の花と言えます。デージーは昨年の春には40株ぐらいあったのですが,昨年の猛暑を越すことができず,3株しか生き残りませんでした。
posted by onitoge at 01:58| Comment(0) | 日記

2011年04月24日

十勝岳爆発災害志

最近,本屋さんに行くと,吉村昭の『三陸海岸大津波』という文庫本が,どっさりと積まれています。
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日本は過去に何度も大津波に遭い,そのたびに立ち上がってきたわけで,そうした過去の歴史を知ることは心の支えになるような気がします。

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この機会に,『十勝岳爆発災害志』を購入しました。北海道庁学務部社会課内に置かれた十勝岳爆発罹災救済会が,爆発の3年後に刊行した記録書で,著者は明らかにされていませんが,公式の記録書でありながら小説のように訴えかけてくるものがあります。

小説『続泥流地帯』でも書かれているように,大正15年の十勝岳爆発による泥流で,田畑が硫黄を含む泥土で埋め尽くされた上富良野村は,復興か放棄かで揺れ動きます。

私の家は,そのとき被災した土地と家を手放し,移住するという選択をしました。このことについて,ずっと私は引っかかっていたのですが,当時を知る大叔母に話を聞いたところ,子供だったので父親の真意はわからないとしながらも,
・当時曾祖父が公職にあったがために,復興派と放棄派の抗争に巻き込まれて嫌気がさしたのではないか
・もともと曾祖父は馬が好きで牧場をやりたいという夢を持っていたので,その夢を実現するために思い切って移住を決断したのではないか
とのことでした。夢を実現するための移住だったことを知り,救われたような気がしました。

復興派と放棄派の抗争はその後,60年以上にわたり尾を引いたと言われています。これから三陸海岸の各地でも,復興の話が出てくると思いますが,なかなか難しい問題になるのではないでしょうか。

「津波が来るからといって,宝の海を捨てられるものか」(三陸海岸大津波,p.191)
「復興はソロバンでなく愛郷心の問題である」(上富良野町史,p.205)

とは,印象的な言葉ですが,一方で復興はそんな単純なものではないとも思います。ですが,結局はここが一番重要なのではないかと思います。
特に,北海道は移民の地で愛郷心に乏しいと言われますが,大正の十勝岳爆発では入植後30年足らずにして
愛郷心から復興を成し遂げたのは注目すべきと思います。
まだ考えがまとまりませんが,震災が起きて以降,日本人にとってふるさととはなんなのかということがずっと気になっています。
posted by onitoge at 23:30| Comment(0) | 日記

まつろはぬもの

本を読んで泣いたというような記憶はあまりないのですが,この本には泣きました。先週,札幌へ2往復する間に一気に読みました。
大きく分けて,屈斜路コタン,釧路,旭川での少年時代の話と,満州に渡って以降の話に分けられますが,新聞の書評にもあったとおり,少年時代の話はぜひ多くの人に読んでほしいと思いました。
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まつろはぬもの−松岡洋右の密偵となったあるアイヌの半生,シクルシイ,寿郎社,2010.11

子供の頃,家でも学校でも戦争の話ばかりという環境で過ごしたので,戦争の話はもうさんざんと思っていましたが,実は戦争のことをまったくわかっていなかったことに気がついたのは,この3年くらいのことです。きっかけはビートたけしが東条英機を演じたTBSドラマ「あの戦争は何だったのか」を見たことです。実際,終戦から65年以上がたち,ようやく冷静に太平洋戦争のことを振り返る機運が出てきたようにも思います。

三波春夫さんが亡くなって今月で10年がたちました。最近はもっぱら高度経済成長時代を象徴する人物として語られることが多くなりましたが,戦争の前線,そしてシベリア抑留を経験した数少ない芸能人でもありました。いま生きていれば,どんなことを私たちに語ってくれるだろうかと思うことがあります。
先日,BS日テレの「徳光和夫のトクセン!!」という番組で,三波春夫の特集があり,私も見たことのないような映像があり,大変感動しました。
明日24日には,同じくBS日テレで「没後10年…三波春夫スペシャル」という2時間番組があり,これも大変楽しみです。
http://www.bs4.jp/guide/entame/minamiharuo_sp/
今の時代だからこそ,多くの人に見てほしい番組だと思います。
posted by onitoge at 00:06| Comment(0) | 日記